2007年 10月 21日
どこかでみたようなおとぎの世界のソラーナ どこかというと、それは・・・・ 秋の南トスカーナの散歩道 ある晴れた休みの日、ジュリアとジュリアのだんなさん、 ジェラルドに誘われて、1日ソバーナ周辺を歩くことに。 おっとりとやさしい自然、ローマ時代以前の古い歴史、心の中にあった絵のような町、 そして、おまけが、イタリア式教育論・・・ しずかに、でも、次々と、繰り広げられる、 そんなトスカーナの秋の一日は・・・ 何千年も前の洞窟の暮らし 車で少し走って、山歩きの入り口へ。 ジュリアのだんなさん、ジェラルドは、一見ナントカ博士風。 物静かな人にみえますが、これが、しゃべりだすと、とまらない。 特に、考古学には、ものすごい情熱を持っていて、エトルリア人の遺跡の前では、 大学の講義のように、しゃべりまくります。 話しているときは、目がきらきらっと輝いて、まるで、 大好きな怪獣や、電車のことを夢中で話している小さな子供のよう。 180センチの、手足のひょろひょろっと長いバンビーノ(子供)。 洞窟の中には、十字架の跡。 窓の跡からは、いまでも、緑と秋の陽が差しこみます。 くずれかけた洞窟の跡からは、当時の生活を想像するのは、 たやすいことでは、ないけれど、それでも、ジェラルド博士(?)と 「ここには、ベッドがあったんだ」 「ここは、かまど。」 「この洞窟は、パンやさん。」 そんなことを言い合いながら、何千年も前の生活を想像します。 「どんなに昔でも、人間やってることは、一緒さ。 食べて、寝て、愛しあって」 目をきらきらっとさせて、ひょろひょろのバンビーノが、にっこり笑います。 緑の苔のむす散歩道 のんびり歩き続け、 緑のトンネルや 苔むす断崖にかこまれた、細い細い小道を歩きます。 昼でも薄暗い、この狭い狭い山の小道。 昔は、ロバと人が通れれば、それで十分だったのでしょう。 ふと、上を見上げると、ときどき木々の間から、陽が差し込んで、 苔が作り出す、くすんだ抹茶色に、やさしい明るさを与えています。 薄暗く、でも、幻想的な世界。 「なんか、物語の中を歩いているみたい。物語というか・・・・」 「お伽話?」 とジュリア。 「そうそう!」 そうそう、その単語が言いたかったんです ;) 橋の下を流れる川の水の心地よい響きを聴きながら、 隣町のソラーナに到着。 (ソバーナ、ソラーナ、この2つの名前、似ててまぎらわしいです;) ソラーナへ パッと視界が開けたと思うと、目の前に、ソラーナの町が。 はじめてなのに、どこかで見たことがあるような気がする。 なぜだかは、あとでわかったこと。 そう、昔から、大好きだった、安野光雅さんの、 あの「旅の絵本」の世界だったから。 あの本の中の、やせっぽちの旅人のように、淡々と、風景の一部のように 旅することは、ずっと夢でした。 今でもそれは、変わらず、でも、少しづつ、生活の一部。 おなかもすいて、ソラーナのバールで、お昼ご飯。 偶然出会ったイタリア人現代ママの、教育論が、繰り広げられます。 (つづく)
by andosachi
| 2007-10-21 15:52
| トスカーナの生活
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