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2008年 01月 08日

変わるもの、変わらぬもの

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                数年ぶりに教会に行きました。
                変わったもの、変わらぬもの・・・・

晴れた静かな日曜日の朝に

19歳だったころ、高校時代に付き合っていた人が、
バイクの事故で突然亡くなり、死について、たくさん考えた時期がありました。
当時、”死”というものは、人生の楽しみをある程度、刈り取ってから、やってくるもの、
あるいは、19歳のバイトや、飲み会の日常から、
遠く遠く離れたもの、と思ってましたから。

理由のない、19歳の理不尽な死というのは、
どう考えても、理解できなかったのです。

そんなことが、きっかけで、教会にいくようになり、
その後、洗礼を受けました。

賛美でピアノを弾かせてもらったことは、
緊張感があったものの、とてもいい経験で、

その後、忙しくなったり、
いろいろ思うところもあり、ずいぶん教会からは、離れてしまいました。

イタリアにいっている間も、
届いていた、私の誕生日カードと、クリスマスカード。

毎年かかさず送ってくださった教会で知り合ったNさんから。

日本に帰ってきて、
大量の郵便物を整理しているとき、そんな中から
Nさんの手紙を見つけたとき、
返事もださなかったのに、あたたかく見守っていてくださる文面のなかに、、
いつもおだやかに微笑んでいらっしゃるNさんの静かな笑顔を思い出し、
返事は、必ず会ってお渡ししよう、と思いました。

日曜日の朝、数年ぶりで教会を訪れて、礼拝の終わりに、
前と変わらぬNさんを見つけ挨拶すると、喜んでほっそりとした手で
私の手をにぎりしめ、再会を喜んでくれるNさん。

聞けば、だんなさまが、71歳という若さで認知症にかかり、
今は、ご自宅で、介護中とのこと。
数年前には、愛する娘さんを亡くしたことも聞きました。
私などには、想像できない悲しみだったことでしょう。

そんな中で、
他人の私を心のすみにおいておいてくれ
いつものように、温かい手紙を書いてくれていたNさん。

人の強さというのは、
前に進んでいくことや、声高に何かを主張することばかりではなく、

長い人生のうちに、あるとき音もたてずにやってくる
困難の中にあっても、静かにそれを受け入れること、

そして、そんな中にあって、
他人をも思いやれる余裕のあることなのでしょうか。

もしNさんにこんなことをいったなら、
本当に困った顔をして、はにかみながら、
「何をいってるの。強いなんて、とんでもないわ」というでしょうが。

いつか年を重ねたら、
私もNさんのようになれるでしょうか?

少なくとも

こんな種類の強さに気付くことができたのは、
すこーし大人になった証拠かもしれません。

いつだって、きっと
普通に静かに生きている人たちの中に、
この強さは、あったのですから。
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by andosachi | 2008-01-08 15:41 | 日本から


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