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2008年 05月 15日

シチリアに、ジロディイタリアがやってきた

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          イタリアを横断する自転車レース、ジロディイタリア
              5年ぶりにシチリアにもやってきました。

第3タッパ(区間)は、カターニアから

弟が大の自転車好きで、
家でもよく一緒にレースのビデオを見ていました。

このジロディイタリア、
イタリア横断といっても、毎年、シチリアに来るわけではなく、
むしろ、予算やコースの都合から、シチリアにくるのは、めずらしいとのこと。

イタリアでこのレースを見たがっていた
弟のかわりに見に行くぞ、と家を出発。






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青い空とバロック教会がバック。


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                         みんな

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                     選手がやってくるのを

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                     のんびりと待っています。


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                           ボクも


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                         私たちも。
               
                 ジロディイタリアに詩を捧げる子供たち。


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選手みたいなお兄さんも、なんとなく遊びにきて


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ブロンズ色に日焼けした,とびきりきれいな
お姉さんたちが、応援グッズを配ってくれて


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選手が来るまで、ジロディイタリアクイズなどして、


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みんな熱く盛り上がる。
この質問は、「ジロディイタリアは、全行程、何キロでしょうか?」
(答え3400km)


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インタビューされて、無邪気に喜ぶおじさんたち。
「今日は誰が一番に到着すると思いますか?」
堂々と、「一番先に到着した人だ」

禅問答じゃないんだから;)

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そうこうしているうちに、選手がぞくぞくと到着。
走る前に、ここで、署名をしていくのです。


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イタリアのチャンピオンが着ることのできるイタリア国旗のシャツを着た
ヴィスコンティ。



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マリア・ローザ (ピンクのシャツ)を着たイタリア人、フランコ・ペリツオッティ。
マリア・ローザというのは、その日の区間で一番ポイントを稼いだ選手が着ることができる
名誉あるシャツ。

フランコ選手は、試合に出発する前に、奥さんから、
「おなかの子は、女の子よ」と聞かされたそうです。
赤ちゃんが生まれたら、このピンクのシャツをプレゼントするそう。

それをきいた解説者が、
「遠征ばっかりしているのに、いったい、いつセックスしているんでしょうね?」
と真顔でぼそっとつぶやく。

まだ昼間の中継なんだけど。


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私の隣にいたこの人は、そうとう熱いファンで
イタリア人で、世界チャンピオンでもある
パオロ・ベッティーニの大きな写真入り雑誌と
太いフエルトペンをかかげ、

柵の中にいるコンパニオンのきれいなお姉さんを、必死によびとめます。

はじめ、コンパニオンマニアなのかな、と思いきや、
「パオロにここにサインしてもらえるように頼んでくれ!!」

お姉さん、もちろん無視。


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苦悩する隣の人。

何度もいろいろなコンパニオンに頼んで断られたあと、
今度は、関係者のおじさんに頼むと・・・

そのおじさんは、あっさり雑誌とフエルトペンを受け取ると、
さくっとサインをもらってきてくれました。

あ~よかった。

喜ぶ隣の人。私もほっ。


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各チームの車も待機。これはフランスのチームの車。
デザインと色使いがおしゃれ。

署名が終わると、ちょっと離れたスタート地点まで
みんなでアップしながら、自転車で移動。


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フィリップ・ノワレをちょい悪にしたような、フランスの報道バイクのおじさん。

いつもテレビや雑誌を見るたびに、
バイクから撮影している人たちって、すごい技術と体力だなあ、と感心していました。


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先導する警察もぞくぞくと準備、でもその前に・・・


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教会の前で、ちょっと記念撮影なんかしたりして・・・。

この警察の人たちは、シチリアの人というわけではないので、
せっかくシチリアまで来たんだから、
仕事の合間に、というか、仕事中に、ちょっと観光もしないと。


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カターニアのメイン通り、エトネア通りを通過予定。
通行止めにあう大量のバイク。


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みんなのんびりと待つ。
(でも子供の目が妙に真剣)

しばらくすると・・・


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大量の白バイのあと、スタート地点に向かう選手たちの集団が、


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リラックスしながら、通り過ぎて行きました。



あっという間。


カターニアの街を出発したあとは、
エトナ山の山道を登ります。

「山登りのいいポイントがある」 

情報を得て、
やっぱり上っているところを見ないと、とにかくあっという間に通り過ぎてしまうので、

そこに行くことにするも、その前に、一度家に帰って、ゆっくりお昼ごはんを食べる。
これがいけなかった。

再出発して、山の入り口についたときは、すでに、山への入り口は車両通行止め。
ゆっくりお昼ごはん食べている場合じゃなかった。
こういうときは、早く着いて、軽く向こうでパニーニで我慢すべきだったが、後の祭り。

しかたないので、山を下ったあとに通るはずの村に急いで行く。


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カラタビアンコという村で、着くと村人たちが、道路にでてもうお待ちかね。
「カラタビアンコ、ジロディイタリア歓迎」の幕も。

この前に人が立つと、これを作ったらしい村のおじいさんがいちいち言いに来る。
「おいおい、そこに立ってたら、テレビに写らないじゃないか。
頼むよ、ここには、立たないでくれよ。」


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選手たちは、こっちから来て


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こっちに下って行く。


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待っている間、ジロディイタリアグッズ売りの車が、大音響で
次々とやってくる。

「いろいろ入って、たったの10ユーロ。(1650円くらい)
ジロディイタリアの思い出にいかがですか?」


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いろいろ、というのは、こんな感じ。
ぬいぐるみがちょっとかわいくない気がしないでもないが
お祭り好きのイタリア人、車が来るたびに、けっこう買っていました。

という私も弟のおみやげにバンダナを購入。
(家に帰ったら、すでに糸がほつれてた)


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あとは、選手たちの到着を待つばかり。

バンダナかぶって、待ちわびる村の子供たち。
そこにいると、おじいさんに怒られるよ。

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お年寄りにとって、待っている時間は長い。


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選手に食べ物袋を渡す人も、待機しはじめて、

いよいよ選手たちが


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                           来た

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                           来た

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                       選手の後ろには、

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                       チーム車がずらり。


あまりのかっこよさに、しばしぼーぜん。
「も、もっとみたくなってきた」

それで、自転車を車で追い越すことにした。

選手たちは、メッシーナというシチリアとイタリア本土の入り口まで、
海岸沿いの道路を走っていくので、

その道路と平行する高速を車で140キロで飛ばし、
中継のヘリコプターから、選手たちのいるところを想像し、
自転車のあまりの速さにびっくりする。
「え?もうこんなほうまでいっちゃったの!?」

しかし、まるで、マニアのような行為。
いったいいつから?


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メッシーナにつくと、そこでもみんな待っている。
うしろにちょっと見えるのは、イタリア本土、レッジョ・ディ・カラブリア。


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どさくさにまぎれて、自分の店の宣伝をする人もいて、
メッシーナの人たちとまたのんびり待つ。

そして、また・・・・


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                           来た


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                           来た


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                           来た


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               そして、やっぱりあっという間に去っていく


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                     行っちゃったね。


サッカーやバレーボールは、
競技場に見にいかなくては、ならないけれど、

あなたの家の前までやってくるスポーツは、
自転車競技だけですよ。


アナウンサーが、こんなことを叫んでいた。

それにしてもあまりの美しさに感動しました。
選手たちの絞られた体。
人間の足で、3400キロ。


しかしながら
シチリアのタッパ(区間)は、選手たちにとても評判がわるかったようです。

「山の道路に線路が多すぎる。
ほかの道路も、古くてつるつる、ちょっとの水でも、すべる」

「シチリア島から、イタリア本土の移動に時間がかかりすぎる。
トラゲットで、1時間半。
結局、ホテルに着いたのは、夜の11時半だ」

インタビュアーの
「ちょっと疲れていますか?」の問いに

「モーーーールト。(ものすごく)」

実際、シチリアの道路の穴にタイヤをとられて
転倒もあり、怪我をした選手もいて、
選手に嫌われたんじゃ、
また当分シチリアには、こないかもしれません。

それにしても・・・・

ジロディイタリアは、美しい!
いつか弟にも見せてあげたいなあ。

by andosachi | 2008-05-15 02:09 | シチリアの生活


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